遅延の経路を追う
自作演習 / 先に仕組みを読む
解説付きの例題
問題: 頭部運動の計測3ms、画像計算6ms、描画・表示8msの処理が順番に進む簡略モデルを考える。合計遅延を求めよ。画像計算だけを2msへ改善した場合の合計も求めよ。この数値は練習用の仮定値。
求めるもの: 改善前の合計L、改善後の合計L′、短縮量。
使う式: L=計測+画像計算+描画・表示。単位はすべてms。
途中式: 動きから表示までの経路全体を評価するので、順番に進む三つの時間を足す。
- 改善前:L=3+6+8=17ms。
- 改善後:変えるのは画像計算だけなので、L′=3+2+8=13ms。
- 短縮量:17−13=4ms。
- 残る遅延:計測3msと描画・表示8msもあるため、合計は2msにはならない。
最終答え: 17msから13msへ、4ms短縮する。
答案文: 直列モデルの合計遅延は3+6+8=17msである。画像計算を2msにすると3+2+8=13msになり、4ms短縮する。他の処理時間は残るため、合計遅延を画像計算の2msだけで表すことはできない。
確認する採点語: 経路全体/直列という前提/変わる項と変わらない項/差の単位。実際の試験の採点基準ではない。
ヒント付きで解く
問題: 計測4ms、計算7ms、描画・表示9msなら合計はいくらか。描画・表示を5msへ短くしたとき、何ms改善するか。
ヒント: 先に三項を足し、その後9だけを5へ置き換える。
答えと理由を確認する
解答と理由: 改善前は4+7+9=20ms。改善後は4+7+5=16ms。20−16=4ms短縮する。
自力で解く
問題: 計測5ms、計算4ms、描画・表示6msの直列モデルを考える。計測を2msにする案Aと、描画・表示を4msにする案Bは、どちらが合計を大きく短縮するか。各合計と短縮量を示せ。
答えと理由を確認する
解答と理由: 元の合計は5+4+6=15ms。案Aは2+4+6=12ms、3ms短縮。案Bは5+4+4=13ms、2ms短縮。したがって案Aの方が、この仮定のもとでは1ms大きく短縮する。
つまずき
「一番長い処理を改善すれば必ず最良」とは限らない。案Aは元の処理が5msでも3ms減らせ、案Bは元が6msでも2msしか減らせない。比べるべきは実際に減らせる量。並行処理の実機へ適用するときは、この直列モデルの前提も確認する。
根拠:第1回 PDF p28・29・30 出典の詳細
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